チェコ留学日記 (医師編)

チェコへ臨床医として留学してみた日記

遠出の予定が緊急症例

晴れ

 昨日のお酒も残っていたので昼過ぎから遠出しようかと思っていたら、殆ど鳴ることがない携帯が鳴った。見たことがないチェコからの番号なのだが、「もしもし」と思わず日本語で出ると「Hello」と病院から。「今から緊急でアブレーションやるけど来る?」と言われたので、二つ返事で「行く」と伝え、着替えて病院へ。

 基本的に不整脈治療において緊急な症例は殆ど存在しないが、例外は心室頻拍という致死性の不整脈が頻回な時。今回の症例はプラハから西へ350km程離れたOstravaと言うスロバキアの境からヘリで搬送されてきたらしい。誰がやるの?と聞くと技師がProfessorと力強い返事。他の医師来ないの?と聞いたら、多分来ないよ、だと。と言うことで自分も助けに入ったが、土日にも関わらず教授が治療を行ったのでした。日本では休日に教授が一人で治療するなんて殆ど無いだろうから、あまりにシュールな光景に思わず笑みをこぼしてしまった。昨日の飲み会のあとの睡眠時間は、技師が1.5時間、教授が4時間ほどだったそうな。皆眠そうだった。